Nasu Animal Kingdom Official Blog オフィシャル・ブログ |
王国タウン | 2020/07/29 |
保全の森の楽しみ方『後編』

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王国タウン | 2020/07/29 |
皆さん、こんにちは。
保全の森の楽しみ方、後編をお届けします。
前回はスバールバルライチョウ
二ホンライチョウ、アムールヤマネコについて
紹介しました。
ぜひ前編もチエックしてみてください。
保全の森の楽しみ方『前編』
「保全の森」は名前にもある通り保全をテーマ
にした施設です。
保全とは、動物とその動物たちの生息している
環境、その動物たちの関わる生態系も含めて
守るという意味があります。
この保全の森では、実際に絶滅の危機に
瀕しているニホンライチョウをはじめ
保全に関わる様々な動物を展示しています。
動物たちをご覧いただき、動物たちがおかれて
いる状況について知って頂き
そこから保全について学んでいただく施設です
それでは紹介していきましょう。
・ケア
動物園で見ることが出来るのは
ここ那須どうぶつ王国と神戸どうぶつ王国だけ
という、まだ知名度の低い、珍しい鳥なんです
こちらが♀の「レア」です。
黄色い方が「ノア」
少し暗い色をしているのが「レア」です。
ニュージーランドに生息している鳥で
ケアという名前はニュージーランドでの通称
和名は「ミヤマオウム」といいます。
とても知能が高く、好奇心旺盛なため
いたずらが大好きです。
無くし、家畜の背中の肉を食べたり
人間の残飯を漁ったりしていたことで
駆除の対象になり数を減らしていきました。
頭が良すぎたため、人間と対立してしまった
動物なのです。
人間の都合に振り回されてしまい数を
減らしてしまった今、私達にできることを
考えていかなければなりません。
・ミーアキャット
保全の森には、3頭のミーアキャットが
暮らしています。
2本脚で立っている姿がとてもかわいい
ですよね。
サバンナと呼ばれる乾燥地帯に住んでいる
ミーアキャットは群れで生息し
多い時には数十頭もの群れを作ります。
展示場の土の中に隠しているごはんを
見つけるために、一生懸命穴掘りをしています
いきます。
・二ホンリス
「ホンドリス」とも呼びます。
ごはんは、野菜や果物、ニボシやくるみなど
展示場内を駆け回るリスたちですが
ごはんを食べているときは大きなクルミを
両手でもち、一生懸命食べる姿が
とてもかわいいのでぜひ見てみてください
そんな二ホンリスも数を減らしています。
外来種の影響が大きいのです。
台湾の固有種でもあるタイワンリス
世界に広く生息しているキタリスの侵入に
より数を減らしています。
なぜ外来種が入ってきたのか・・・
それは人間が持ち込んだからなのです。
ペットとして輸入され、飼いきれなくなった
飼い主が自然に放ち繁殖
数を増やしてしまっているんです。
飼いきれなくなったからという無責任な理由は
日本の生態系を壊すことにもつながります。
・スナネコ
2020年3月に王国の仲間入りをした動物です。
日本の動物園ではここ那須どうぶつ王国と
神戸どうぶつ王国でしかみることが
出来ません。
こちらが♂の「シャリフ」
こちらが♀の「ジャミール」です。
こんな可愛い見た目をしていますが
性格は獰猛です。
夜行性で広大な砂漠に住んでいるため
自然界でもなかなか会うことができないと
言われています。
最近では、ここ那須どうぶつ王国でスナネコの
赤ちゃんが誕生しました。
飼育している施設も少なく、まだまだ生態など
謎の多い動物ですが私たちも飼育や繁殖を
通してスナネコの飼育技術の発展や生態の研究に
貢献できるように尽力していきたいと思います。
動物たちと人間はいまや切ってはきれない
関係となっています。
これを機に動物と人間のかかわり方を
見つめなおしていただけたら嬉しいです。
動物たちを見て楽しんで頂くだけでなく
生態や環境問題について知ってもらい
別の視点から見て頂けると違った発見も
あると思います。
ぜひ、次に遊びに来るときはそういった
目線で周ってみてください。
飼育員 大神