Nasu Animal Kingdom Official Blog オフィシャル・ブログ |
王国タウン | 2019/07/05 |
マヌルネコ誕生記録2

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王国タウン | 2019/07/05 |
みなさん、こんにちは。
早くもマヌルネコ成長記録の第2弾をお届けします。
前回のブログはコチラをご覧ください
マヌルネコは目を閉じた状態で誕生し、しばらくは閉じたままです。
今回は、生まれて目が閉じた状態から、開眼していく様子をお届けしたいと思います。
生後9日齢
まだ閉じています
わかりますか?
目頭の方からほ~~~んの少しではありますが、開眼してきました。
個体差はありましたが、早い個体では、約2週間を過ぎた頃から開眼が始まりました。
通常はお母さんがペロペロ舐めて目ヤニなど顔の汚れを取り除くのですが
飼育員が育てているため、点眼をしてその後、顔を拭いてやり
目ヤニなどのによる感染症を防ぐためです。
目の上に水滴が乗っています。
青い瞳がチラッと見え始めました。
ぱっちり開眼しました。
キレイな青い瞳です。
開眼はしましたが、しっかり見えているわけではありません。
飼育員が動くと数秒経ってから「あれ?なにか動いたのかな?」というような感じで、顔を動かしていており、影を追うような仕草は見られました。
また瞳の色は、始めは青色ですが、少しずつ青い色が薄くなっていき、
生後35日齢。薄い緑のような色になりました。
この頃には、人の動きをしっかり目で追っており大分見えてきたのかな?
というような仕草が見られました。
声を出して鳴き始めたのもこの頃です。
最後は黄色になります。
この頃には、マヌル独特のカクカクした動きをするようになり、ぽてぽて転げながら、走って追いかけてくるようになりました。
約2ヶ月経ったこの時期になって、ようやく少し肩の力が抜けました。
以前のブログでもお話ししましたが、マヌルネコは感染症に弱い動物です。
それが、抵抗力の弱い子猫たちになると尚更です。
12ヶ月間は、安定しないと言われています。
可愛い写真を見て、「可愛いいから飼いたい」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、マヌルネコを飼う事は、絶対にできません。
上記に書いた感染症のリスクはもちろんですが、マヌルネコは準絶滅危惧種に指定されている希少な動物です。
生息数が減少している原因として、生息環境の悪化・「乱獲」などがあげられます。
「欲しい」と思う人がいれば、必ず「売る」人がいます。
「欲しい」と思う人がいれば、「乱獲」が起こる可能性が高くなります。
欲しいと少しでも思ったのなら、少し考えて頂きたい。
あなたの「欲しい」が、動物たちの絶滅する可能性を高めているということを。
マヌルネコだけでなく動物園で飼育されている動物たちは、簡単に家で飼える動物ではありません。
餌にはお金がかかります。
運動出来る広いスペースが必要です。
その動物種にあった温度・湿度の調整。
ライトの調整。
臭いの問題。
種類によっては、プールや砂場・高い木などが必要です。
また、お家で飼ってしまう事で、その個体の血統をこの世に残す事は不可能になります。
まだまだここには書ききれないたくさんの理由があります。
マヌルネコに会いたくなったら、那須どうぶつ王国へ遊びに来て下さい。
飼育員 福本